2010年3月6日土曜日

小説書く

「これは何?」
「見ての通り死体です。今日の夕方頃郵便やさんから届けられました。」
「刺身にして食べてしまおう」
「だめですよ。これはもう腐っています」
「なんだ腐ってるのか」

仕方がないので
私たちは、肋骨を削り出してチェスの駒を作ることにした
気づくと廊下に立っていて何もかもが見えなかった

「松明の光を追いかけて歩いていたのに。どうして私はこんなところにいるの?」

私は死神に聞いた

「お前は今から消えるんだ。」
「へえ、そうなの」

私は、砂利が敷かれていてとても歩きにくいと思った。
この砂利でさつまいもを焼いたら美味しいだろう。

「でもまだ自転車は修理に出していないわ」
「そうかい、じゃあ手を洗っておいで」
「わかったわ、でも雑草がたくさん生えてしまっているから、上手くいかないでしょうね」
「仕方ないね」

私は歩いていった。
暗闇は深く吸い込まれそう。
声を出しても、底知れぬ空間に吸い込まれる。
初めて安堵感が私を覆った。

「眠りの色は紫だと思うの。だってそれはスミレのようなものだもの」
「じゃあ最後の眠りも紫色なのかい?
 それとも白なのかい?
 それとも黒なのかい?」
「それには色はないわ」
「それじゃあ画用紙に描けないじゃないね」
「人間は絵を見るとき絵を見てるわけじゃないわ、自分の頭の中を見ているの」
「ね」

言い知れぬ不安感があたりを覆った。
きっとこのまま夕暮れになるだろう。
夕暮れが過ぎれば夜になる。
そしてその夜は何れ明けて朝になる。
永遠に続く繰り返し。

私は死刑断頭台に登った

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