2009年10月29日木曜日

道を歩いていると
干からびた猿が死んでいた
おいしそうだったの包丁で短冊切りにして食べた
トマトケチャップも付けちゃおう
なんてデリシャス
何度も何度も踏ん付けて
ただの赤い平面
黒いカラスは鳴き叫び
その声は地平線の彼方にまで響く
耳を押さえても聞こえてくる
鳴き声、鳴き声、鳴き声
カラスが赤い目でこちらを見る
鳴き声、鳴き声、鳴き声
カラスは片足がない
誰かに切り取られてしまった
損失、欠損、できそこない、ゴミ
カラスは赤い目でこちらを見る
小さい体、しかし、岩の様な存在感
黒い塊

カラスは肉をついばむ
鳴き叫びながら肉をついばむ
嬉しいのか、悲しいのか分からない
鳴き叫びながら肉をついばむ
カラスがついばんでいるのは自分の肉
がーがーがーがー鳴いている

朝が来る
朝が来る
眠れない
眠れない

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